学術誌に論文を掲載することは決して容易ではありません。特にインパクトの高いジャーナルでは、編集部による選考プロセスにおいて非常に厳しい基準が適用されます。採択の可能性を高めるには、原稿を入念かつ慎重に準備する必要があります。研究内容の質が高くても、ジャーナルの形式的な要件を満たしていなければ、審査前に差し戻されたり、審査に回されなかったり、場合によってはリジェクトにつながることがあります。

原稿を書き終え、投稿の準備ができたら、形式的な不備による遅延やリジェクトを避けるため、以下の項目をすべて確認してください。

  • 本文、見出し、表、図、参考文献、補足資料などについて、ジャーナルの投稿規定およびスタイル要件に従って原稿を整えましたか?
  • タイトルページ、要旨、キーワード、謝辞、著者貢献、資金提供情報、利益相反声明、データ利用可能性声明、倫理承認、同意に関する声明など、必要な項目がすべて含まれていることを確認しましたか?
  • AI支援ツールを用いた執筆に関するジャーナルの方針を確認し、必要に応じて、カバーレター、原稿本文、または投稿システム上でAIツールの使用を適切に申告しましたか?
  • AIを用いて作成または修正した文章について、事実誤認、根拠のない主張、不適切な専門用語、架空の参考文献、科学的意味の微妙な変化が含まれていないかを慎重に確認しましたか?
  • 事実誤認、文法ミス、誤字脱字、組版・書式の不備が残っていないことを確認するため、原稿を複数回見直しましたか?
  • 本文中のすべての引用が参考文献リストに含まれており、参考文献リストのすべての文献が本文中で引用されていることを確認しましたか?
  • ページ、図、表、数式、補足ファイルが正しい順序で番号付けされていることを確認しましたか?
  • すべての図表が本文中で引用されており、タイトル、キャプション、凡例が完全かつ正確であることを確認しましたか?
  • すべての図の軸にラベルが付いており、必要な箇所に単位が示され、画像の品質がジャーナルの解像度要件を満たしていることを確認しましたか?
  • 責任著者の連絡先情報を記載し、その内容が正しいことを確認しましたか?
  • 原稿は、ジャーナルが定める語数、ページ数、図表数、参考文献数などの制限または推奨範囲内に収まっていますか?
  • 投稿先ジャーナルが指定する英語表記(米国英語または英国英語)に統一しましたか?
  • すべての貢献者および資金提供機関を適切に記載し、第三者の資料を使用している場合は必要な著作権許可を取得しましたか?
  • 原稿の主要な知見、新規性、重要性を明確に示す、分かりやすく説得力のあるカバーレターを準備しましたか?
  • 原稿は学術的な文章のスタイルと慣例に従っていますか?

AI支援ライティングツールは、科学的文章の下書き、翻訳、読みやすさの改善に役立つことがありますが、慎重に使用する必要があります。投稿原稿の正確性、独創性、解釈、完全性についての責任は、常に著者にあります。AIツールを著者として記載すべきではなく、多くのジャーナルでは、原稿作成時にAI支援ツールを使用したかどうか、またどのように使用したかを申告することが求められるようになっています。AIを用いて原稿を作成、翻訳、または大幅に修正した場合は、投稿前に対象ジャーナルのAI使用方針を確認し、最終原稿を人間の専門家が慎重に確認することをお勧めします。詳しくは、AI支援原稿の英文編集およびAIは人間の編集者に取って代われるのかに関するページをご覧ください。

上記の項目をすべて確認できたら、原稿は投稿できる状態にかなり近づいています。ただし、最後に見落とされがちな重要な点があります。原稿の正しい投稿方法を確認することです。多くのジャーナルでは専用のオンライン投稿システムが使われており、原稿ファイルのアップロード、著者情報や資金提供情報の入力、倫理に関する宣言の確認、候補査読者の推薦または除外などが求められます。一方で、現在でも編集部宛てにメールで直接投稿することを求めるジャーナルもあります。投稿前に、必要なファイルと宣言がすべて揃っていることを確認してください。

投稿後、編集部がどのように原稿を評価し、掲載可否の検討に進むかについては、学術誌の編集プロセスに関する短いガイドをご覧ください。

投稿の成功をお祈りしています。